---はじめに--- これはアナザートラストという、 IRM playerで公開していたゲームの資料です。 ゲーム中のテキストがまとめてありますが、 基本的に会話集で場面の解説等も一切ありません。 読みやすいものではないので、注意してください。 IRM playerが遊べなくなってしまったので、 闇に葬るよりは、ということで公開します。 わかりやすくしてくれ、や、 面白くしてくれというご要望には答えられませんが、 質問や感想は歓迎します。 ---かんたん解説--- 依頼請負人が活躍する国、リーグレンの、 ギルドに所属せずフリーランスで活動する 依頼請負人のリチャードを中心とした物語。 一時間程度の、短編。 主な登場人物 ・リチャード  :フリーランスの依頼請負人。事務所のリーダー。 ・ククリ  :リチャード事務所所属。弓を使うお姉さん。 ・スネイク:リチャード事務所所属。短剣使い。 ・アルマド :リチャード事務所所属。魔術士。 ・レイン :リチャード達の邪魔をする少女。何か目的があるようだ。 ----ストーリー---- [オープニング] 物語のはじまりはじまり。 ここは ある国の都。ここでは昔からギルドが栄え、          多くの依頼請負人たちが、 任務をこなしながら生計を     得ていました。 彼らもそんな依頼請負人の1チーム。 知る人は知っている、       リチャード事務所。 つまり知らない人はしらない…   まあ、そんなもんです。 リチャード:さて、今日は     どんな依頼があるかな。 [事務所にて] リチャード:アルマド。 アルマド:ただいま、です。 リチャード:どうだ?ちょうど   よさそうな依頼はあったか? アルマド:あんまりめぼしいものは ありませんね。失せ物捜索、    大工工事の手伝い… スネイク:そんな依頼勘弁してくれ!驚きいっぱい冒険がしたいんだ! リチャード:まあそう言うな。   地道な仕事が評判につながるんだ。 アルマド:正論です。では、    簡単なものからこなすとしましょう。 アルマド:都の西の鉱山に忘れた  ツルハシを取りに行きましょう。 ククリ:…は?何その依頼。    自分で行けばいいじゃない。    頼む意味あるの? アルマド:どうやらモンスターが  出たらしいですよ。        リスクを抑えてのことでしょう。 スネイク:なんだっていいだろ!  戦いなんだろ?騒ぐぜ!全身が! ククリ:あんたは単純でいいわ。 [ツルハシの洞窟] スネイク:へいへい、       お宝はどこだぁー? スネイク:オッレをとめるな遮るなー冒険が俺を手招きするぜー リチャード:スネイク、      一人で突っ走るなよ。 アルマド:まあ、そう言わず。   スネイクの行動力はあれで     見習うべきことが多いのですから。 ククリ:そんな経験ないわよ。 アルマド:おやおや。辛口。 アルマド:まあ、とにかく     先を急ぎましょうか。 ククリ:リチャード、指揮をお願い。念のため聞くけど、        目的はわかってるよね? リチャード:ここへは、忘れ物を  取りに来たんだったな。      ツルハシを探しに行くぞ。 ククリ:やれやれ。        われらがリチャード事務所に    こんなチャチな仕事なんてね。 リチャード:気を抜くなよ。    どんな依頼だろうと、       気を抜いた奴に成功はないんだ。 ククリ:アイアイ、リーダー。 リチャード:これがそうか? ククリ:らくちんね。       他の仕事もこうだといいわ。 スネイク:つまんねえ!これじゃ  何のために来たのかわからねえ。 アルマド:こういう積み重ねで、  人々を幸せにしていくんです。   贅沢はいけません。 スネイク:そんなの知らねー!   俺は、俺のビートを刻むんだぁぁ ククリ:うるさーい!       そのへんで穴でも掘ってなさい! リチャード:スネイク、      穴を掘る必要がなくなったぞ。 スネイク:お…? スネイク:えーと… スネイク:ぎゃあああ鼻息荒いー! リチャード:さあ、お待ちかねの  冒険だぞ。全力で退けないとな! (バトル) スネイク:ひでえぜリチャード。  驚いちまったじゃねえか! リチャード:驚きを求めていると聞いたぞ。 スネイク:求めてるのは      こんな驚きじゃねえ! リチャード:そうかそうか。    そいつは残念だったな。      さてツルハシを回収しよう。 アルマド:からい、からい。 スネイク:ちくしょう、させるか! スネイク:危険な目にあったんだぞ。手柄は俺のもんだー! リチャード:な、なにをする。   やめろー! リチャード:くっ、そっちが    その気ならやってやるぞ! リチャード:お前はアホなんだから 俺の言う事をきけぇ。 スネイク:ぶ、侮辱か!?     許さねえぞ。 リチャード:いや?褒めているよ。 アホはお前のステータスじゃないか。 ククリ:ちょっとー…       それよりいいの? スネイク:あ! リチャード:あ、じゃない。    品のない声をあげるなよ。 リチャード:あ” リチャード:ツ、ツルハシ…犬ー! リチャード:そ、その犬を     とっちめろー! リチャード:アルマドォ!     笑ってないで止めてくれ! アルマド:ああ、申し訳ない…   急にめまいが… リチャード:ぬおおおおおおおおお! [事務所] アルマド:はい。まことに     申し訳ありません… アルマド:全力を尽くしたのですが、力及ばず… *:なんだよ、リチャード事務所は 実力があるって聞いてたから    頼んだのに… *:こんなことならギルドに    頼むんだった。 ククリ:ね、ねえ!これじゃ    報酬いただけないわ!       きちんと探すまで、待って! *:いや、いいよもう。      新しいの買うから… ククリ:あっちゃー        失敗しちゃったわね。 アルマド:全力を出しても     届かないものもある。       仕方のないことです。 ククリ:少なくとも        あんたがそれ言っちゃ、      ダメだと思うわ。 スネイク:あれ?リチャードは? リチャード:ううう、失敗したー リチャード:ぼ、ぼく       頑張ったのにー ククリ:あちゃー…        こりゃ瀕死状態ね。 アルマド:そっとしておいてあげましょう。 スネイク:じゃあ、じゃあさ!   俺達で次の依頼を見つけて来ようぜ! スネイク:そうすりゃ       リチャードも元気取り戻すだろ。 ククリ:あのねえ。そんなの、   依頼人がいなけりゃどうしようも無いじゃない。 スネイク:何言ってんだ?だから  行動起こして見つけるんだろーが。 スネイク:行くぜー! アルマド:確かにもっともです。  待つだけが依頼じゃないですからね。 ククリ:そりゃそうだけど…    でもリチャードもほっとけないし… ククリ:まあ、やってみますか。  いつも任せっきりじゃ、ね。 [どこかの草原] レイン:どこ行ってたの、ヘディ。 心配したじゃない。        わたし、あなたまで居なくなったら… レイン:わたしのためにどこからか 取ってきてくれたんだ。      ありがとう、使わせてもらうわ。 [町中で] 町の人々の話を聞いて、      引き受けられそうな依頼を     探しましょう。 *:順番待ってます。暇です。   もはやあなたでいいので      しりとりしませんか。 ククリ:順番待ちするくらいなら  わたしたちに依頼してみない? *:え… ギルド登録の      請負人の方ですか? ククリ:…いえ、未登録ですけど。 *:うーん、じゃあちょっと    遠慮しておきます。 ククリ:(そんなー) *:お母さんが迷子になっちゃった。うわーん、誰か探して! アルマド:それは大変です。    ささっ、お嬢さん。わたしたちに  詳しいことを教えてくださいな。 *:今日は迷子になってくるって  言って、カジノってとこに     吸い込まれてっちゃったー! アルマド:あいたたた。      お母様に取り付いた魔物は     わたしたちでは退治できません! *:さって、依頼解決依頼解決。  くだらねー仕事も多いけど     少しずつ株を上げてかなきゃな。 スネイク:めんどくさいなら    俺様が代わりにやってやるぜ。   へいへい、どーだ涙出るだろ? *:あ?何様のつもりだお前?   仕事がほしいなら土下座して頼みな。 スネイク:ふ、ふざけるな!    そこまで人の仕事 ほしかねーよ! *:じゃあ 消えな。 スネイク:あれっ         なんでこうなった? ククリ:ううっ 世の中冷たいわ… なんで依頼がないのかしら。 スネイク:おかしいじゃねえか。  リチャード事務所はギルドから   ランクAの指定受けてんだろ? ククリ:意味わかって言ってるの? そのランクってギルド敵対者としての警戒度なんだけど。 スネイク:な、なんだと!     なんでそうなった!? アルマド:まあ、ギルドに乱入して 依頼人を探ってれば、       そうもなりますけどね。 スネイク:なー…なんでリチャードはこんな不便背負ってまで      フリーでやってんだ? スネイク:ククリが一番      リチャードと長いんだろ?     なんか知らねーの? ククリ:さあねえ…リチャードなりの考えがあるんでしょ。 アルマド:さて、どうします?   目下リチャード事務所は      閑古鳥のようですが。 ククリ:仕方ないけど帰りましょ。 あーもー、どうやってリチャードを 立ち直らせよう… [事務所] リチャード:つまり、遺跡の探索と 秘宝の回収だな? リチャード:引き受けた。     俺に任せろ。 *:自信はあるのですか? リチャード:俺達は信頼を     裏切らない。朗報を待つといい。 ククリ:ズルリッ         完全に 立ち直ってた! *:おや、あなた方は… リチャード:遅かったな。     何をしていたんだ? ククリ:キー! 不当な扱いだわ。 リチャード:こいつらは俺の仲間だ。この仕事にも           一緒に行ってもらうことになる。 *:これはこれは。申し遅れました。わたくし、ペッパーと申します。 ペッパー:今回はお願いがあって参ったのです。 ペッパー:詳しいことはすでに   リチャードさんにお話ししたので、 よろしくお願いします。 ククリ:依頼なのね?どんな内容か 聞いていいかしら。 リチャード:また、探しものだ。 リチャード:ネイザード王の遺跡は 知ってるな? アルマド:リーグレン初期の    国王ですね。 アルマド:南の森を抜けた先にある 遺跡でしょう? ククリ:あんな冒険初心者向けの  ダンジョン、           なんにも残ってないわよ。 ペッパー:そうお思いでしょう。  そうお思いでしょう。 ペッパー:ところが、わたくしが  極秘に入手した情報によると、   隠された秘宝があるらしいのです! ペッパー:あなた方に探索を    お願いしたいのは、3つの宝珠。 ペッパー:どれも当時の技術を物語る大変貴重なものであるとか。 ペッパー:骨董商としては     放っておくことなど        できなかったのですよ。 ククリ:そ、そんなに高いのかしら。じゅるり。 アルマド:垂れてます。 リチャード:手を出そうなんて   考えるなよ。 リチャード:俺達に骨董の価値なんざわからないんだからな。十分な報酬がもらえるなら、文句ない。 ペッパー:おお。         信頼しておりますよ。 スネイク:おおよ。なんだか    良くわからんが 任せとけ。 リチャード:さて、話はわかったな?南の森の先の遺跡で、       3つの宝珠を見つけるんだ。 ククリ:はい。ちゃっちゃと用意して行きましょう。 アルマド:準備は怠らないように  してくださいね。 スネイク:誰に言ってんだ?    それはお前の仕事だろ? ククリ:アルマド、殴っていいわよ。 [森] リチャード:この森に来るのは   久しぶりだな。 ククリ:だって、         ほんと初心者向けなのよ。 ククリ:あたしたちが今更来ても  肩慣らしにしかならないんだから。 アルマド:確かに ここに秘宝が  残ってるとは考えにくいですね。  どんな極秘情報なんでしょう。 リチャード:さあな。情報とやらの 真偽に興味はない。 リチャード:宝珠があればよし。  なかったとしてもそれを報告して  報酬をもらう。 リチャード:余計なことを     考えていると 身がもたないからな。 スネイク:そんな事どーでもいい! 先に行くぜ! ククリ:はいはい。        よーく分かってますよ。      あたしの心配は無駄、無駄っと。 アルマド:切ない。 リチャード:よし、一度休憩するか。 リチャード:スネイク。      そわそわしてないで休んだらどうだ? スネイク:だってよ、俺はまだ   疲れちゃいないんだぜ。      休憩する気分じゃねえよ! アルマド:元気があって      うらやましいことです。 スネイク:おうよ。俺の取りえは  元気だけだからな! ククリ:あんた 最高だわ。 ククリ:ねえ、リチャード。    なんであんたは          依頼請負人をやってんの? リチャード:どうした?急に。 アルマド:気になる人のことは   なんだって知りたいものですから。 ククリ:何言っての!はたくわよ! アルマド:出来れば行動を起こす前に忠告していただきたかった…! リチャード:理由…そうだな。 リチャード:いろいろあるが…   一番は、見ていたいんだろうな。 ククリ:何を? リチャード:人の、本気を…だ。 スネイク:??全然わかんねえぞぉ? リチャード:お前には まだ    早いってことだ。 アルマド:意味深に聞こえて 適当に言ってるだけかもしれませんよ。  ああ、そんな気してきました。 ククリ:ていうか あんた     いい加減起きなさいよ。 リチャード:アルマド どうした? アルマド:いえ、たいしたことでは ないんですが… 少々モンスターが 凶暴ではないですか? スネイク:そおかあ?       そんなに変わんねえよ。      どっちにしろ俺の敵じゃねーぜ! ククリ:はいはい。超人ね。    超人、超人スネイクマン。 リチャード:気になるんだな? アルマド:ええ。心配するほどじゃ ないと思いますけどね。 リチャード:わかった。念のため  心に留めておいてくれ。 スネイク:お…なんか出たぜ。 スネイク:やるか?        どっちが上か見せつけてやるぜ! スネイク:ぎゃああああ! リチャード:! スネイクッ! ククリ:ちょっとちょっと、    冗談じゃないわよ。 リチャード:くっ、確かに     敵が普通じゃないな! リチャード:仲間を傷つけた代償は 大きいぞ。容赦は なしだ! (バトル) リチャード:なにいぃぃ!? アルマド:なんか最近落ち目ですね。 ククリ:軽口言ってる場合じゃない!普通にピンチよ! ククリ:リチャード危ない! レイン:切り裂け         サートゥラクラッド―― リチャード:な…なんだと? レイン:あなたたちは なんで   こんなところにいるの?危険だわ。 用もないなら立ち去るべきだわ。 アルマド:先ほどは何をしたんです? レイン:あなたたちには関係ない。 ククリ:助けてくれたのには    感謝するわ。でもあたしたちも   仕事なの。簡単に帰れないわ。 レイン:…忠告はしたわ。 レイン:死んでも知らないから。  わたしはこれがあるからいいけど。 ククリ:やれやれね。       どうなっちゃってんのよ、この森は。 リチャード:だからと言って    引き下がるわけにはいかない。 ククリ:とーぜん。        帰る必要性が見当たらないわ。 スネイク:く、くそーあの女め。  このかりは倍で返してやるー アルマド:おやおや。素敵変換。 リチャード:よし、行くとしようか。 [森の奥の遺跡] ククリ:適当にさまよってるみたい だけど、あてはあるの? ククリ:そんなお宝があったら   あっという間に略奪されてる気が  するけどね。 リチャード:依頼人の話では、特殊なキーワードと門番のおかげで    今まで無事で済んでいるらしい。 スネイク:門番!敵か!      俺の出番だぜ! リチャード:だからお前を     連れてきたんだ。         当て馬に使ってやる。 スネイク:やったー! ククリ:あれっ喜ぶところなの? リチャード:さて…とはいえ具体的な場所がわかるわけじゃないからな。 リチャード:キーワードに反応する 場所はいったい…?        アルマド、どこだ? アルマド:ここです。 リチャード:ここかあー リチャード:いたぁぁぁぁああいい! リチャード:ふわ、はと、     っっほっ……ふっ! ククリ:(え…ええー…?) アルマド:なんで聞いたんですか? わたしが知ってるわけ       ないじゃないですか。 スネイク:なんで答えたんだ? アルマド:それよりわたしは    あちらの人骨が気になりますね。 リチャード:おでこっ       おでこがぁあああ! ククリ:わけが わからないわ。 アルマド:おや、あれは… アルマド:何か書いてありますね。 ただ、わたしには         読めないみたいですが。 スネイク:アルマドに読めないんじゃ誰にも わからないじゃねえか。 リチャード:読めない文字だと?  うむ、それのことかもしれん。 リチャード:――汝求めしは人法の外あえて望むのなら称えよ リチャード:――サートゥルス――     ―――力を示せ――― アルマド:……! リチャード:アルマド!下がれ! アルマド:…スネイク!? スネイク:もやしが前に出てちゃ  しょうがねえ。          殴り合いは俺に任せろ! (バトル) スネイク:どぉおだー!見たかー! アルマド:スネイク、       ありがとうございます。 スネイク:何 改まってんだ?   気持ち悪いぜ! リチャード:よし、道は開けた。  ここから先は未踏の地だ。     気を引き締めて行けよ。 ククリ:今さら締めてもあんまし  締まらないわね。 リチャード:行・く・ぞ! リチャード:ドンピシャだ。    あれがお目当ての宝珠か? スネイク:手柄は俺んのだ! ククリ:はいはい。        あとでアメおごってあげるから。 アルマド:なんてうらやましい。 スネイク:しねー! リチャード:下まで        少し距離があるな。        どうやって降りるか… レイン:トッカントッカン     えんやこら!           やっと通じた! レイン:…はっ! レイン:あなたたち、まだいたの。 なに、わたしの邪魔をするつもり? アルマド:そのツルハシは。 リチャード:そ、その犬はぁあ…! 畜生めが また俺の獲物を     横取りする気かぁああ!? リチャード:ふんぬぉ! レイン:やっぱり あれを狙ってる! レイン:ヘディ!お願い、     今のうちにその宝珠を取って! リチャード:なんだあんたは。   邪魔をするな! リチャード:二度も奪われて    たまるかぁ! リチャード:やめろおぉぉぉ! リチャード:うわ…うわー!    わああああっ リチャード:くそっくそっ!    あんたはなんなんだ?       なぜ俺達の仕事の邪魔をする!? レイン:わたしはこの宝珠が    必要なの!あなたたちこそ     なんの目的があって!? リチャード:俺は依頼されたんだ。 信頼にはこたえなければならん! レイン:依頼ですって?まさか…  あの男の手の者じゃ…! レイン:あいつの味方はみんな敵だ!許さない! レイン:吹きとばせ!       サートゥラクラッド! リチャード:どおおおおお!? ククリ:リチャード!? レイン:あの悪魔の仲間なんて   みんな死んじゃえばいいんだ。 スネイク:ま、待ちやがれ! スネイク:おいー無事かよ     リチャードー 頼むぜ       まさか重症なんて言うんじゃ… リチャード:ぐぐ… してやられた。俺の頭はどこだ? ククリ:リチャード!よかった、  無事ね。 ククリ:頭?馬鹿言わないで。   首の先に決まってるじゃない。 アルマド:シュールな会話ですね。 ククリ:さあ、          ちょっと引っ張るわよ。 リチャード:いてててて…! リチャード:すまん、助かった。  全くひどい目にあった… アルマド:犬を使っての妨害とは  なかなかやりますね。 ククリ:そんなので        あしらわれたんだもの。笑えないわ。 リチャード:俺の知り合いには   羊をパートナーにした請負人もいる。世の中いろいろだ。 スネイク:羊!?そいつアホだなぁ! アルマド:おやおや。かわいそうな 風水士さん。 リチャード:さて…作戦会議だ。 リチャード:俺達はペッパー氏の  依頼を受け、この遺跡へ      3つの宝珠を探しに来た。 リチャード:しかし、謎の女の乱入により、宝珠の1つを        奪い去られてしまった。 リチャード:どうすればいいと思う? ククリ:どうって言われても…   今度はとられる前に 急いで見つけるしか ないんじゃない? スネイク:ついでに取られたもんも 奪い返してやるぜ! アルマド:一度依頼主に      報告しに戻るべきでは       ないでしょうか。 アルマド:怒りは買うかもしれませんが、状況の変化は         伝えるべきでしょう。 リチャード:…そうだな。王都に戻ろう。 [事務所] ペッパー:な、なんですと     奪われた…? アルマド:ええ。それはもう、   さっそうと現れて奪っては獣のように去っていったのです。 アルマド:止める暇もありません。 申し訳ありません。 リチャード:狙われていると    分かっていれば          対策も取れたかもしれないがな。 リチャード:なにか心当たりは   ないのか? あの赤い髪の女に… ペッパー:! ペッパー:今…なんと?      赤髪の女…? ペッパー:間違いありません。   その女はわたしを付け狙う     盗賊団の一員です。 ククリ:盗賊団ですって? ペッパー:ええ。わたくしどもも  ほとほと困っていたのです。 ペッパー:奴らときたら      ハイエナのように寄ってくる… ペッパー:お願いです!その女は特に許せません。始末してください! ペッパー:いや、待った、     始末はまずいか…それじゃあれが… ブツブツ… ペッパー:すみません、すみません。やはり始末はいけません。 ペッパー:生け捕りにして、    国の裁きを受けていただなくては。  スネイク:生け捕りぃ?      めんどくせーな。そんな器用なまね できねーぞ。 リチャード:その盗賊団という話、 初めて聞いたな。 リチャード:依頼をしたとき    なぜ言わなかった? ペッパー:いや、まさかこんなにも 早く現れるとは思わなかったもので。 リチャード:まあいいだろう。   当然、割増料をいただくぞ。 ペッパー:ひー! アルマド:ちゃっかりして     いらっしゃる。 リチャード:さて、リベンジ戦だ。 リチャード事務所の名にかけて、  これ以上好きにさせはしないぞ。 ククリ:そうね。やられっぱなしは 性に合わないわ。 アルマド:でも、いいんですか? スネイク:何がー? アルマド:依頼人さんの反応…   どうも、まだ何か隠してるような  気がするのですが。 ククリ:ええーうそ?       それがホントならやーよ。     面倒はごめんだわ。 リチャード:気にするな。 リチャード:依頼人が       何考えていようが         俺達の知ったことじゃない。 スネイク:…リチャードよ。    そいつは俺が言うのもなんだが   楽観しすぎじゃねーのか? リチャード:俺達は、任された仕事をすればいい。それが依頼請負人に  課せられた責任だ。 ククリ:ま、リチャードが     そう言うんなら          あたしは文句ないけどね。 ククリ:じゃ、戻りましょうか?  楽しい楽しい遺跡探索にね。 [誰かの記憶] レイン:パパー! *:レイン!こんな        ホコリっぽいところにどうしたんだ。 レイン:パパだって いるじゃない。 *:パパはいいの。パパは     古臭いものが好きな変人なんだから。 レイン:じゃあ わたしも変人!  パパと一緒! *:パパは悲しいよ。 レイン:ほんとだよ?パパの、   古い道具のお話好きだもん。 *:レ、レイン…! *:いーこ、いーこ!       なでなでなでー! レイン:わ、わあん! [どこかの草原] レイン:ッ…ッッ…!! レイン:振り返っても仕方ない。  もうあの日は帰ってこないんだから… [遺跡] リチャード:!? リチャード:奇襲だと…      だが…! レイン:またあなたたち!?    よくもヘディを! ククリ:正当防衛で 非難されちゃ たまんないわ。 レイン:首を突っ込むからよ。   自分たちが正しいとでも思ってるの? レイン:仕事って言ってたけど   あんな奴の味方なんて…      そんなにお金が大事!? レイン:じゃあ、これ以上     秘宝探索なんて出来ないように   してあげる…! アルマド:ところが、今回は    あなたが目的なんですよ。 スネイク:そういうこった。    おとなしく捕まりな! レイン:え…!? リチャード:お前に恨みはないが、 仕事だ。 レイン:わ…わああっ…! リチャード:覚悟しろ!      さあやってやるぞ… リチャード:痛ぉおあああ!?   ガブッ…ガブって! レイン:ヘディ!ありがとう! レイン:今のうちに…       こっちから やってやる! アルマド:カムナ・レン レイン:ヘディ!ちくしょう、   よくも…! レイン:それならもう       容赦なんてしない。        死んでもしらないから! レイン:切り裂けサートゥラ――― ククリ:おとなしく指くわえて   見てるわけないでしょーが!    …つらぬけ! レイン:あうっ! スネイク:背中がお留守だぜ! レイン:か―――…はっ―――――― リチャード:あんたとは一度    やりあっているんだ。 二度も不覚をとる俺たちじゃないさ。 レイン:く…くそ…… リチャード:奪った宝珠は     返してもらうぞ。 レイン:あ…ぐ、く――― リチャード:ククリ。持っててくれ。 ククリ:はいな。貴重品はしっかり 管理しとかないとね。 リチャード:さて、一応は     あんたの言い分も聞いておこうか。 リチャード:なぜこんな盗賊まがいの事をする?自ら 身を貶めることも ないと思うがな。 レイン:盗賊…!?はっ      どっちが! レイン:人のものを奪って、もう一度全部奪おうとしてるのは      そっちでしょ…! スネイク:な、なんだとぉー アルマド:ま、ま、ま。      みなさん落ち着いて。 ククリ:落ち着いてるわよ。この  生意気な小娘をどうやって     いたぶってやろうか考えてんだから。 アルマド:自分のこと分かってます? アルマド:ともかく、どうやら   彼女には強い思いがあるようです。 アルマド:それを聞いてみないと  何も見えてこないようですよ。 レイン:…あなたたち、本当に   何も聞いていないの? レイン:本当に単なる       雇われ人なのね。 レイン:いいわ。じゃあ、     話してあげる。あなたたちの依頼人がどんな奴かって事をね。 レイン:あいつは…ペッパーは…  わたしの父を殺した。 リチャード:! レイン:わたしの父は…考古学者って言うのか―いろいろな遺跡に行ってはいろいろと研究していたわ。 レイン:そして、ある時発見したの。この宝珠…            サートゥラクラッドの事を。 [過去の話] *:なんて事だ…         こんな物が本当に存在していたのか。 レイン:父さん。 *:レイン。来ていたのか。 レイン:どうしたの?       何か 問題があったみたいだけど。 *:ああ…この宝珠の事だ。 レイン:わあ、きれい。 *:不用意に触っちゃいかん! *:詳しく調べなくてはわからんが、こいつはとてつもない力を     秘めているんだ。 レイン:ふうん…         こんなにきれいなのに。 *:よく覚えておくんだぞ。    ペッパーにも伝えなくちゃならんな。 (場面変わって) ペッパー:なんで         分かってもらえないんですか! *:ならんものは ならん! ペッパー:あの宝珠の力は     すごいのでしょう? ペッパー:ならば なぜ      利用しないのですか。わたしなら  もっと有効に使えます! *:愚か者が!なぜわからん?   なぜこれが 封印されていたのか。 *:こんなものは、われわれには  過ぎたものなのだ…! ペッパー:父さん…! (場面変わって) *:くそおおおお         謀ったなペッパーァァァァァ! ペッパー:仕方ありませんねえ。  わたしの言う事を聞かないから   こうなるのです。 *:うぐわあああああ! レイン:父さん!父さん!? レイン:いやーーーーッ!! ペッパー:さようなら、父さん。 レイン:うあああ、あああああああ! [遺跡] ククリ:ペッパーが父親を殺した…? スネイク:それじゃ、俺たち    とんでもねえやつの味方してるってことかよ! レイン:だからそう言っているの。 あいつに味方するなんて      ろくな事にならないわよ。 アルマド:というか、       ご兄妹だったのですね。 ククリ:大変!セントファーンに  戻って、契約解消しないと! リチャード:なぜだ? ククリ:なぜって… ククリ:当然じゃない。      悪い奴の手助けなんて       できるわけないわ。 リチャード:こいつが嘘を言っている可能性もある。 レイン:な…なんですって!?   ふざけないで! リチャード:俺達が依頼人にいっぱい担がれたのか、こいつがでまかせを 言っているのか― リチャード:俺たちに       どうしてわかる?だったら、それを 考えるのは俺達の仕事じゃない。 リチャード:それに、たとえ依頼人が悪人だろうが 俺達に影響が    あるわけじゃない。 リチャード:王国転覆の片棒を   担がされるわけでもなし――なら、 報酬が全てだ。 リチャード:依頼されたことは   必ず果たし、それに対し対価を得る。そこにあるのは信頼だ。 アルマド:さすが、リーダーは   シビアでいらっしゃる。 レイン:くそっ…くそおおっ…! レイン:恥ずかしくないの!?   報酬がすべて? 金のためなら   なんだってするの!? リチャード:生きていくために   働くんだ。当然だろう? レイン:ううううー!       あなたが憎い…! リチャード:諦めるんだな。 レイン:あああああ… レイン:うあああああああっ! レイン:(みんなわたしの     邪魔をする…) レイン:(わたし、何か おかしい事してる…!?) レイン:(ペッパーを止めたいって だけの事が            そんなにいけないっての…!?) レイン:みんな… レイン:みんな          いなくなっちゃえばいい!     うわあああ! リチャード:おっと、それを    使わせてたまるか! ククリ:スネイ―――― スネイク:むぎゃ! アルマド:むむっいけません! リチャード:なんだって      こんなに後から後から… アルマド:リチャード気をつけて! リチャード:やるというのか?   やってやる、やってやるぞ! リチャード:お、押し負けるというのか…! ククリ:っっ…っ…! ククリ:リチャード!? スネイク:おいおい、まじかよ。  大丈夫なのかぁ? リチャード:むぬぁーーあああ! アルマド:これは…        大変な事になりましたね。 アルマド:さて…いつまでも    こうしていても仕方ありません。 ククリ:そんなのわかってるわよ。 ククリ:リチャードのことは    気になるけど…あたしたちは    宝珠探しを続けないとね。 スネイク:な、何言ってんだ?   リチャードのほうが優先に     決まってんだろ!? ククリ:何のためにあたしらが   チーム組んでるのか、忘れたの? ククリ:たとえ誰かが       依頼を続行できなくなっても、   残りのメンバーが必ず遂行する。 スネイク:で、でもよ… アルマド:リチャードのことなら  大丈夫。彼だって、        依頼を諦めたわけじゃないんです。 アルマド:きっとひとりでも任務を 続行するでしょう。 アルマド:そうすれば必ず     いずれ会えますよ。 ククリ:さて 行きましょうか?  うだうだして、後でリチャードに  笑われないために、ね。 ククリ:ちょっと休みましょう。 ククリ:ほらほら、そわそわしない。休めるときに休んどかないと    後で来るわよ。 ククリ:ほら、携帯食を食べる。  つっ立ってたらあげないわよ。 スネイク:ククリよぉおおー    お、俺どうしたら…        なんとかしてくれおおお。 アルマド:おやおや。そんな有様では閻魔様に叱られますよ… ククリ:スネイク、あんたの気持ちはわかる。心配するななんて     言えないわ。あたしも心配だもの。 ククリ:でも焦ってもしょうがない。だからあたしはこんな時      こう考えることにしてんだ―― ククリ:ちゃっとリチャード助けて、恩着せて。 ククリ:お礼に無理難題ふっかけて 困った顔が見たいってね。 アルマド:おや。これは意外。 ククリ:お礼をさせたけりゃ    あたしらがしっかりしてないとね。 どう、スネイク? スネイク:お…おう、わかったぜ! ククリ:そう、それでいいわ。   あと誰が閻魔様じゃボケ。 アルマド:きゃあ!閻魔耳! [どこかの屋敷] ペッパー:なに、連中が      本当の話を聞いてしまいましたと? *:はい。 ペッパー:それで、請負人の方々の 反応はどうなのです?小娘に同情してわたしを懲らしめに? *:いえ。どうやら        任務続行のようで。 ペッパー:ほっほ。        そんなに金が大事ですか。やはり  信用できない人種ですねえ。 ペッパー:ま、よろしい。     結局 最後には丸く収まるように  なっているのですから… [遺跡の、深部] レイン:うう… い、痛い…… レイン:ううう…、う…? レイン:!? レイン:なな…な…!? リチャード:気がついたか?    ならば手伝ってもらおうか。 リチャード:こいつのしつこい事と 言ったら、さすがの俺も      驚きを隠せない。 リチャード:おおう!? リチャード:はっ 上等だ…! レイン:むむ、む、手伝えって…  拘束したのはあなたじゃない! リチャード:何を言っている?   お前を縛っているものなんて、   何もない。 レイン:え…? レイン:! ほどけてる…! レイン:はっ手伝ってもらえたなんて思わないでね。あなたの手伝いなんてまっぴらだわ。 リチャード:ふう。        ありがとう、助かった。 レイン:…ふん。 リチャード:しかし気になっていたがまたその技を使ったな? レイン:ああ…この石の事? リチャード:石だと? リチャード:それは…あの宝珠…!?貴様すでに2つ目を! レイン:それは半分しか      あってないわ。 レイン:この宝珠――       サートゥラクラッドはたしかに   この遺跡の宝珠と同じものだわ。 レイン:だけど、わたしのは    ここのじゃない。 リチャード:今、なんて?     ここのじゃない…         宝珠は3つじゃなかったのか? レイン:もちろん無数にあるわよ。 3つって言ったのは きっと    1セットが3個だから。 リチャード:む、無数だと?    そんな話は聞いて…        え?セット?なんだそれ? レイン:サートゥラクラッド1つ1つはこんな力を持っていないの。 レイン:3つが1つになることで、 初めて              今みたいな力が出せる。 リチャード:全然知らなかった… レイン:だから言ったじゃない。  あなたは ただペッパーに     利用されてるだけなのよ。 リチャード:ふん。別に依頼人は  旧来の親友と言うわけじゃ     ないんだからな。 リチャード:俺達のつながりが   依頼だけだとしても、困りはしない。 レイン:こんの…わからず屋! リチャード:後言わせてもらうがな。その石は使わないほうがいい。 レイン:なん…ですって? リチャード:俺は術理的な事は   よくわからんが… そいつはちと  おすすめできんな。 レイン:何が! リチャード:不自然なんだよ。   そんな力はこの世のものとは違う。 レイン:わかってるわよ。だから、 ペッパーを止めようと       してるんじゃない。 リチャード:ああ、そういう事か… リチャード:だからって、     あんたが使っていいって事には   ならないな。 レイン:っっ!…あなたに何が   わかるっていうのッ…!わたしは  止めなきゃならないんだ! レイン:うあああああ! リチャード:!なんだと―― リチャード:ぐっ…!       どうなってるこのしつこさっ!   異常だ! レイン:え…? レイン:な、なんでわたしを    守ってるのよ。敵でしょ!? リチャード:お前を生けどりにしろと厳命が出ているんでな…!     死なれてはたまらん。 リチャード:さて、お前も     こんなところで野垂れ死ぬつもりは ないんだろう? リチャード:どうやら お互い   協力しなければ          生き残れなさそうだぞ。 レイン:ふざけないで!      だれがペッパーの手下なんかと…! リチャード:ぐあ! レイン:! レイン:(このバカ…       わたしに被害が          行かないようにしてる?) レイン:(あー!もう!なんで…  敵の一味と手を          結ぶなきゃなんて…!) レイン:わかった!わかった!   協力するわよ! リチャード:そうこなくちゃな!  フォローを頼むぞ、同士。 (バトル) リチャード:ふう。何とかなったな。 リチャード:しかし一体なんなんだ?なぜこんなところに ここまで強力なモンスターが多いのか。 レイン:何言ってるの?危険度の高いダンジョンなんでしょ。わたしが  来た時からずっとそうだけど。 リチャード:なんだと…? リチャード:お前はずっと     こんな感じで           モンスターを倒してきたのか? レイン:ええ。サートゥラクラッドがあったから大変じゃなかったけど。 リチャード:(まさか…      いや、だが…) リチャード:まあ…いいだろう。 リチャード:さて、それでは    2つ目の宝珠を          見つけに行くとしようか? レイン:は…ん。都合よく利用して わたしが先に取ってやるから。 レイン:それより、お仲間を    ほっといていいの? リチャード:目的は同じなんだ。  心配しなくとも、         いずれ合流できるさ。 レイン:……っ(それが信頼?)  忠実な部下で、よかったわね。 リチャード:ち…刃先が      こぼれてきたな。メンテナンスを  さぼっていたツケか。 レイン:…ずいぶん余裕じゃない。 ここから出られるかも       わからないのに。 リチャード:考えても仕方ないことは深く悩まない。          それが長生きの秘訣だぞ? レイン:先延ばしにしてるだけ   じゃない。 リチャード:厳しいね。      これが認識の違いというわけか。 リチャード:どうした?      元気が無いんじゃないのか。 レイン:…ヘディがどうなったか  心配なのよ。 リチャード:ヘディ?       ああ、あの犬か。 リチャード:あいつは       俺の邪魔をすることにかけて    優秀だからな。 リチャード:心配しなくとも    どこかでピンピンしているさ。 レイン:それなら いいんだけど… レイン:ヘディは小さい頃から   一緒で… レイン:父さんもペッパーも    いなくなった今 わたしには    あの子しかいないの。 リチャード:そうか。 レイン:意外…ね。普通、     犬の話なんてしたらみんな笑うのに。 リチャード:ん?ああ、まあ    慣れているという事もあるしな。 リチャード:動物だろうが     昆虫だろうがなめてはいかんと   知っているだけだ。 レイン:さすがに         昆虫はないと思うけど… リチャード:結局、お前は     何をしようとしているのだ? リチャード:俺達の邪魔をして…  ペッパー氏に嫌がらせをしたいのか? レイン:そんなわけないじゃない! わたしはただ――         あいつを止めたいだけ。 レイン:父さんを殺してまで    手に入れようとした力で      何をするつもりなのか―― レイン:ろくでもないことに    決まってる。わたしはあいつを   絶対に許さない…! リチャード:お前の持つ      サートゥラクラッドは… レイン:これは…父さんの形見。  ペッパーに奪われる前に持ち去って 逃げてきたんだ。 リチャード:じゃあ、奴は     今はそれを持っていないために   俺達に依頼をしたということか? レイン:かもね。父さんから奪った 保管場所の地図を使って。 レイン:ただ、さっきも言ったけど この宝珠は無数にあるから     なんとも言えないわ。 レイン:こいつ…立ちふさがるなら 容赦しないわ。 リチャード:おい、        その宝珠を使うのはやめておけ―― レイン:またそんなこと言って!  出来るわけ無いでしょッ! リチャード:!? ――やはりな! リチャード:おかしいと思った!  お前と会ってから絶え間ない    おかわり地獄なんだからな! リチャード:原因はそれだ。お前が サートゥラクラッドを使うたび   モンスターをおびき寄せているんだ! レイン:え――な…? レイン:うあ…あ―――      逃げ場が…無い…!? リチャード:むううう! リチャード:いいか、使うなよ。   リチャード:使えばこいつらを   増殖させて、みんなに危険を    撒き散らすことになるんだからな。 レイン:む…無理よ!今使わなきゃ… リチャード:ぐっ…        俺の頬にビンタを食らわすとは   いい度胸だ…! レイン:死んじゃう!死んじゃうよ! リチャード:見くびらないでくれるか? そんなわけのわからない力に  頼らなくとも―― リチャード:いっぱし依頼請負人が これしきの状況を乗り越えられない わけが…ないっ!! レイン:! リチャード:さあ、たたみかけるぞ。 リチャード:おい、後ろが     無防備だぞ。 レイン:あ…あ、え? レイン:! レイン:くうう!         危なかった…!          このツルハシがなければ… リチャード:お前、盾がないからってツルハシそんな粗末に使って… レイン:う、うー!        仕方ないじゃない! リチャード:非常に複雑な気分だ。 リチャード:だが いたしかたない。――やるぞ! (バトル) リチャード:上出来だ。 レイン:ハア、ハア…は…… リチャード:大丈夫か?      苦しそうだな。 レイン:はあ、くっそう…     あなたはいいわよ… レイン:あなたは…        それだけの実力があるもの…    そうやって立派な事言えるわよ。 レイン:でもそんな力がない    わたしはどうすればいいの?それでも使っちゃいけないって言うの? レイン:それでも、自力でなんとか もがかないといけないって言うの? こんな苦しい思いして…! リチャード:たしかに、      戦いなんて縁のない一般人には   酷な話だな。 リチャード:だからこそ、     俺達のような人種がいるんだ。 リチャード:自分じゃ       解決できない時、         誰かの手助けがほしい時―― リチャード:そんなときは俺達   依頼請負人に頼め。俺達は、俺は  その信頼にこたえよう。 レイン:…頼めって。あなたは今  ペッパーの依頼うけてる敵じゃない。 リチャード:相反するんでもなければ両方の依頼を受けても構わないがね。 レイン:……二枚舌じゃない!   依頼請負人ってそんな無節操なの? レイン:じゃあ何?        サートゥラクラッドを集めてわたしにくれって言ったら叶えてくれるの? リチャード:それは無理だな。 リチャード:だが、お前がその石を 使わないことで、ピンチに陥るのを 助けてというのなら―― リチャード:お前の身の安全は   俺が保障しよう。 レイン:……勝手に…       すればいいじゃない。 レイン:ただ、なんと言われようと わたしはサートゥラクラッドを   使うわよ? レイン:あなたのその恩着せがましい申し出を聞いてあげるとしても、  わたしが宝珠を使わなくなった時。 レイン:そんな時が来るとは    思えない。 リチャード:そうか。じゃあ    あの手この手を使って       説得しないとな。 レイン:ふ……ん。 [遺跡、ククリ達] スネイク:あ、またなんか     遺跡っぽくなってきたぜ。 ククリ:はいはい。        それじゃ行きましょうかね。 アルマド:今の別に呆れるところじゃなかったですが。         癖になってます? ククリ:うるさーい! ククリ:あれが…         2つ目ってことかしらね。 アルマド:よいですね。      順調に進んでます。 ククリ:今度はあの犬っころの邪魔は入らないかしら? アルマド:そういえばどこかに   行っちゃいましたね。 スネイク:なんでもいいぜ。    獲物は早い者勝ちだぜー! ククリ:あ、このバカ… ククリ:え? スネイク:お、おお? アルマド:?           どうかしま――― スネイク:うぎゃあああっ!? ククリ:やだぁ! アルマド:そんな…そんな     おいたはだめですよぉー!? [遺跡、リチャード達] リチャード:なんだと!? レイン:本当よ。         サートゥラクラッドは結合することで力を発揮するの。 レイン:そしてお互いが近づいたとき――爆発にも似たエネルギーの   開放がある。 レイン:2個でも十分危ないけど  3個集まったときは…大惨事よ。 レイン:父さんもそれで殺された―― リチャード:宝珠はククリたちに  持たせてしまったぞ。       連中がヤバい! [遺跡、ククリ達] ククリ:うむむ…         ふたりとも、無事? スネイク:ち、ちくしょー     この俺をコケにしやがってー ククリ:よかった、大丈夫そうね。 アルマド:これを見て大丈夫だと  思うなら、わたしはあなたの    認知能力を疑いますが。 ククリ:一体なんだったのかしら。 宝珠どうしが           反応したみたいだったけど。 スネイク:くそー         こんな爆発があったら       3つ集めるなんて無理じゃねえか。 ククリ:……(もっともだわ。) アルマド:怪我の治療もしたいので 一度 王都に戻りましょう。 ククリ:どうする?        依頼主に報告する? アルマド:わたしはペッパー氏を  全面的に信用していません。    リチャードは違うかもですが。 アルマド:彼の言いなりでは    利用されそうです。        黙っておきましょう。 ククリ:…そうね。        とりあえず事務所に戻りましょう。 アルマド:あの。地面と会話するのも満足したので           起こしてもらえません? ククリ:好きでやってるのかと   思ったわ。 ――ショートカット――      フィールドに出ますか? 一度 王都に戻ろう。 [王都] アルマド:これがわたしの生き方。 あなたには            ご迷惑をかけてしまいますね。 アルマド:今度、一緒に      どこかへ旅行しましょう。 ククリ:(な…なに        やってんのよー!) アルマド:それでは頼みましたよ。 *:はい。わたし、アルマド様の  頼みなら…火の中にだって     飛び込みますわ! アルマド:ばかですね。      わたしがそんなことを       言うわけがないでしょう? ククリ:いつまでやってる!    夢から 覚めろっ!        人が作戦で悩んでる時に! スネイク:ク、ククリ落ち着いて! アルマド:おや、いらしたんですか。カッカしてはだめですよ。ストレスは万病の元なんですから。 ククリ:ええい、万病の元は    あんただー! ククリ:こほん。 ククリ:さてさて。さっさと3つ目の宝珠を見つけて依頼を       解決しちゃいましょうかね。 スネイク:また遺跡発掘か?    いい加減 飽きてきちまったぜ。 アルマド:まだリチャードを    掘り起こしてないですから。それまで穴掘り事務所のままですね。 ククリ:それは困るわ。じゃ、   早いとこ遺跡に戻って、リチャードを釣り上げないとね。 [遺跡、リチャード達] リチャード:焦ったところで    どうにもならんか…        とにかく、急ごう。 レイン:なによ、さっきまで    脳天気だったのに。お仲間のピンチは認めないっていうの? リチャード:当然だろう?     危険に晒されているとわかった以上、放っておけるわけがない。 レイン:…… リチャード:どうした? レイン:わたしの言うことは    なんにも聞いてくれないのに…   仲間には優しいなんて。 レイン:仲間思いのくせに…    どうして…ペッパーの、      あんな奴の味方するの? リチャード:仲間思いは関係ないが、仕事だからな。          期待には答えなきゃならない。 レイン:くそっくそっ、なんなのよ!じゃあ わたしの事だって聞いてよ! レイン:ペッパーをやっつけてよ! あいつを倒さなきゃ、       わたしの心が晴れない! リチャード:それはできないな。 リチャード:すでに契約している  依頼人に危害を加えるなど     契約違反だからな。 レイン:ううう・う・う! レイン:(誰もわたしの味方を   してくれない…) レイン:(わたしには       ヘディしかいない…それなのに   ヘディも今はいない…) レイン:ヘディ どこにいるの?  会いたい… リチャード:そうだ。そういうことを頼めばいいんだ。そういう依頼なら、かち合うこともないからな。 レイン:え? レイン:ふ…ふざけないでっ    だれがあんたに依頼なんか! レイン:なによ依頼依頼って。   そんなに報酬金がほしいの? リチャード:そうじゃあ、ない。 リチャード:むろん金はほしいが、 それだけのために こんなことを  生業にしてるんじゃないんだ。 リチャード:見たいのは、人の本気。お前が俺に対して         信頼を見せてくれるなら… リチャード:俺は必ずやり遂げよう。 リチャード:俺が敵なら敵でいい。 ただ、依頼を解決するという    一点だけは信頼しろ。 レイン:…… レイン:(ひとりじゃ、どうにも  できないもの…) レイン:悔しい…でも仕方ない… レイン:お願い…         ここから連れだして。       そしてヘディに会わせて。 リチャード:そいつを待ってたんだ。いいだろう、 リチャード:―――引き受けたっ! (バトル) リチャード:だからそれは     やめろと言ったろう。 レイン:わたしには        これしかないって言ってるでしょ。 レイン:ペッパーに復讐するためには絶対必要なんだ…! レイン:あ…           ヘ、ヘディ!? レイン:よかった無事だったのね…! レイン:ほ、ほんとによかった…  どこも怪我とかしてない? レイン:父さんもいなくなって…  わたしにはあなただけ。      お願い、どこへも行かないで… レイン:よかった…本当に。    ひとりは嫌なの… レイン:さて…ヘディも無事    帰ってきた。 レイン:もうあなたと       手を結ぶ必要もないわ。      このまま別れたっていいけど… レイン:ペッパーの味方に     なりうるなら…          ここで倒させてもらうわ。 リチャード:強気なことだ。    それがお前の望みなのか? レイン:馬鹿にしないことね!   障害になるなら          ためらいなく倒してやるわよ。 レイン:ヘディ、行くわよ。    このお説教野郎を         やっつけてやるんだ! *:ぐるぐるぐる… *:ぐがががが! リチャード:!?よけろぉぉおおお! レイン:痛っ なにするの… リチャード:がばっ はっ! *:グワゥ ガブガブ! レイン:え…? レイン:(ヘディが…なんで…) レイン:なんでヘディが…     わたしを襲うの? リチャード:ちっ…やってくれる! 後手にまわってしまったが     次はそうはいかないな! レイン:ずっと一緒で…      信じてたのに…          あなたもわたしを裏切るの…? リチャード:何を言っている?   原因なぞ明らかだ。その宝珠が   生き物を凶暴化させてるんだ! レイン:え――― リチャード:お見舞いしてやるぞ! レイン:や、やめて…!      ヘディを傷つけないで! リチャード:無茶を言うな。    そんなこと――― リチャード:…くっ! リチャード:ぐうう…! ククリ:開けた場所に出たわね…  って、リチャード!? スネイク:わわ、         どうなってやがんだ? リチャード:サートゥラクラッドを 捨てろ!そうしなきゃ、      こいつの暴走はきっと収まらない! レイン:む、無理よ…       だってこれはペッパーを倒すために 必要なんだもの! リチャード:うわー! スネイク:だらしねぇぜリチャード!俺の力が必要かー!? スネイク:おおお、        小動物だろうが何だろーが     手心なしだぜー! リチャード:ま…待て! リチャード:ぐ…すまん! スネイク:ふごおおお!? レイン:!? アルマド:おや、         どういうつもりです? リチャード:ぬぐ…! リチャード:すまないが この犬を 傷つけるわけにはいかないんだ。 リチャード:依頼人を       こいつのもとまで連れて行くと   約束したんだからな…! レイン:…! ククリ:そんなこと言って、    自分がやられてちゃ        しょうがないでしょーが! ククリ:あんた、飼い主でしょ。  やめさせなさいよ! レイン:ヘディ、やめて! *:ぐるぐる… *:うー、ふー…ガブガブ!! リチャード:ぎゃあああ! レイン:な、なんでわたしの言う事を聞いてくれないの… レイン:あなたとは        ずっと一緒だったじゃない…! アルマド:先ほどリチャードが何か 言っていましたね。その宝珠が   原因だというのは本当ですか? ククリ:なに、それ!?      じゃあ とっと捨てちゃいなさいよ そんな石! レイン:い、嫌だ! レイン:これがないと       ペッパーを倒せない…それに… レイン:父さんの形見を      捨てられるわけない…! ククリ:はぁ?そんなの知った事!?いい、わかんないようなら     言ってあげるわ。 ククリ:あんたが宝珠を捨てないで その犬を止めないなら… ククリ:あたしはためらいなく   犬を殺すわ。           リチャードがどう思おうがね。 リチャード:おいククリ…! ククリ:そんな犬っころと比べたら、なんっっ百倍もリチャードのほうが 大事に決まってるじゃない! レイン:うう、うーううう…! レイン:わ、わたしは…わたしは! レイン:(わたしは…       何を選べばいいの…?) レイン:(ずっとあいつに     仕返しするために生きてきて…) リチャード:がっ!…あ――っ! ククリ:さあ、どうするの!?   いつまでも待っていられるほど、  あたしも犬っころも気長じゃないの! レイン:(すべての事が      あたしを拒む…) レイン:(復讐がそんなに     いけないの…?ならこの気持は   どうすればいいの…!) レイン:(ここにきて…      ついに誰も味方がいなくなった…) レイン:(わたしの        やりたい事って…) リチャード:お前のやりたい事は、 お前で、決めろ。 レイン:……? リチャード:それが間違っていない 限り… リチャード:俺への信頼が     なくならない限り、契約は有効だ。 お前の本気を見せてみろ。 レイン:(こいつ…ずっと体を張ってヘディを止めて… 傷つけないでって言ったの わたしだけど…) レイン:(普通、そんなの守らない…契約だからって そこまで…) レイン:(でもわたしは…っ    復讐をやめたらなんにも残らない…) レイン:(父さんが残してくれた  これでペッパーを倒すしか     無念の晴らし方がわからない…!) リチャード:レイン… アルマド:お嬢さん、       ちょっとよろしいですか? アルマド:いつまで悩んでやがる。 ククリが言うように、わたしたちは リチャードが大事なんだ。 アルマド:早くしないとまぬけ犬を 爆破して、めんたま あんたの口ん中突っ込んでやろうか。 レイン:……!! レイン:あーーーーーーーーーー レイン:あああーーーーーーーーーーーーッッ レイン:やめてっ わかった!   わかったっ!わたしは、もういい。 レイン:――諦める。       復讐なんて諦める! レイン:わたしには        復讐なんかより…形見なんかより… レイン:生きているヘディの方が  ずっと大事だった…! レイン:ヘディが死ぬなんて    考えたくない…! レイン:だからお願い…      ヘディを止めて… リチャード:任せろ! リチャード:スネイク、出番だ! スネイク:おおお、        手柄は俺のもんだー! スネイク:跡形もなく       粉々にしてやるよ! レイン:ごめん、ヘディ。     あなたはずっとそばに       いてくれたのに… レイン:もう少しで、わたしの方が あなたを裏切るところだった… ククリ:アルマドさんったらさすが。余裕がなくなると こわーい素顔が 現れるわね。 アルマド:なんのことです? スネイク:やっぱりリチャードには 俺が付いてないとだめだな!    ありがたくて涙出るだろ。 リチャード:そういう事に     しといてやろう。 アルマド:リチャード、      それでどうしますか? リチャード:宝珠探索を続けるさ。 残りは何個だ…? ククリ:1個よ。         わたしたちで2つ目を見つけたから。 リチャード:それでは行こうか。 リチャード:レイン。地上に出るまで俺達と一緒にいるといい。 レイン:やっぱり依頼を      続けるつもりなのね。それなのに  わたしがあなたと一緒だなんて。 レイン:あなたも傷つけた。    お仲間が黙ってないんじゃない? ククリ:あたしは構わないわよ。  ひとりで帰ってモンスターと    戯れたいなら知らないけど。 アルマド:顔ひきつってます。 レイン:(サートゥラクラッドは  もうない…わたしにはもともと   選択肢なんて、ないんだ。) レイン:好きにすればいいわ…   わたしは負けたんだもの。 リチャード:卑屈になることはない。お前が選択したからこそ、     その犬と再会できたんだ。 レイン:…… リチャード:見つけた。      これが3つ目か。 ククリ:面倒な依頼もようやく   おしまいね。 レイン:ちょっと待って。あなたたちどうやって3個目を取るつもり? リチャード:なんだと? ククリ:あ…そういえば      その事なんだけど。 ククリ:2つ目を見つけたとき   1つ目と反応して、        結構ひどい爆発が起きたのよ。 ククリ:一番近かったスネイクが  怪我して… まあ、超人だから   すぐ治ったけど。 スネイク:でへへー リチャード:…怪我をしたのか。 レイン:言ったと思うけど、    サートゥラクラッドは3つが結合してひとつになるの。 レイン:その時に起こる爆発は、  周りを巻き込み粉々にしてしまう。 ククリ:なにー、それー?     危ないじゃないの。 アルマド:それはつまり、どうしても3つ目を集めることができないと  言うことですか? レイン:誰かを          犠牲にしない限り…ね。 リチャード:…… スネイク:リチャード、どうすんだ?悩むなんてお前らしくねえぜ。   ガンガン行こうぜ! ククリ:いや、ここで悩まないで  どーすんのよ。リチャードを    あんたと同列にしないで頂戴。 リチャード:レインに       協力してもらおう。 レイン:? リチャード:お前に        あの宝珠を預ける。        別々に持っていれば問題ないんだな? リチャード:ペッパー氏の所まで  そうやって持って行こう。     その後どうするかは知らないが。 ククリ:ちょ、ちょっと リチャード本気なの?そんなのネコババされるに決まってるじゃないの。 レイン:…そうよ。いくら わたしのサートゥラクラッドが       無くなったからって、 レイン:ペッパーに        協力していいなんて気には     なれないわ。 リチャード:お前の意思は     曲げてもらわなきゃならないかも  しれないが… リチャード:お前と行動を少し   共にして、信用に足ると感じたから 頼むんだがな。 レイン:なにそれ?お得意の    信頼って奴?あなたは何でも    仕事なのね。 レイン:確かにわたしは頼んだし、 あなたはヘディを助けてくれた。 レイン:でもそれだけで      何でも信じるなんてどうかしてる。 本来、敵同士なのよ? アルマド:そんなお説教しちゃう  ところは 生真面目ではありますね。 リチャード:確かにこれは     仕事とは関係ないな。       お前との契約の範囲外だ。 リチャード:だから何と言えば   いいかな…これは、単なる個人的な お願いなのかもしれない。 リチャード:協力して       もらえないかな。 レイン:…… レイン:(協力したらペッパーの  手助けになる。それはだめだって  頭ではわかってるのに…) レイン:(そんなふうに頼まれたら どうして?断りにくいじゃない…) リチャード:さて、やろうか。 レイン:まだ引き受けたって    言ってない…! リチャード:どのみち最後の障害を 何とかしなきゃな。はじまらない。 ククリ:障害? スネイク:出やがったな!     今度という今度は         クールに決めてやるぜ! この先に あるは         忌むべき力―――破滅への道 それでも進む 愚か者に      最後の鉄槌を――― (バトル) リチャード:さらばだ 亡霊ども。 アルマド:敗者に厳しい お言葉。 リチャード:よし、レイン     頼む。 レイン:わたしは… レイン:…… レイン:…これっきり…なんだから。 リチャード:任務完了だ。     帰ろうか? *:みなさま ご苦労様です。 アルマド:依頼人?なぜここへ。 ペッパー:みなさま        頑張っているようですので。    応援に参りましたよ。 ペッパー:宝珠を         手に入れたようですね。      2つ目ですか? ククリ:何言ってるの?もう3つ  手に入れたわよ。仕事の早さには  自信あるんだから。 ペッパー:なんですと!      じゃあなんで!? ペッパー:ブツブツ…       なぜ生きている…? レイン:ペッパー…!       よくも! ペッパー:!これはレイン。    なぜお前がここに? リチャード:協力して       もらっているんだ。        宝珠の一つを預けてある。 ペッパー:!?何を考えている!  そいつは敵だぞ!もういい、殺せ! 殺せ! ペッパー:…は!いやいや     お見苦しいところを。 スネイク:殺せ?         生け捕りにしろって言ったの    あんたじゃねえか。 レイン:どうせ、わたしの     サートゥラクラッドをこっそり   奪いたかったんじゃない? レイン:残念ね。もうわたしは   あれを持ってないわ。 ペッパー:な…          どうしたと言うんです? リチャード:壊してしまったさ。  あんたの依頼には支障ない。    構わないだろう? ペッパー:なんてことを…!    非常にもったいない…! ペッパー:ま…いいでしょう。   懸念すべきことがなくなったという事でもあるんですから。 リチャード:さあ、依頼は完了した。宝珠を渡そう。 ククリ:は?リチャード何言って… ペッパー:ま、待って…!     ここでは無理です。        今は受け取れません! リチャード:やはり、知っていたな? リチャード:3つ集まれば     大爆発を起こし、そばの人間を   巻き込むと 知っていたな? アルマド:おや。それでは最初から できない依頼だったと       いうことですか? ペッパー:…… ペッパー:バレてしまっては    仕方ありません。 ペッパー:そうですとも。     あなた方にはその爆発で      死んでいただくはずだったのです。 スネイク:な、なんだとー ペッパー:わたしがこの宝珠を   集めていることは 誰にも     知られたくなかったのですから。 ククリ:だから利用だけして、後は ポイって捨てちゃおうってわけ? ククリ:お生憎さま。これで    あんたの目論見もおしまいよ。 ペッパー:まさか。        わたしは用意周到なのです。 ククリ:こ…これ         どういうことなのー!? ペッパー:おっほっほっ      敵を葬るのに策ひとつなわけが   ないでしょう! ペッパー:さあさあ        覚悟はよろしいですか みなさん? レイン:ペッパー…        あなたって人は…!許さない! ペッパー:おや。そういえばお前が まだ いたんでしたね。 ペッパー:反目する力も      なくなったので 意識にも     登りませんでしたよ。おほほ! レイン:くっ…          ちくしょう、ちくしょう…! ペッパー:なんなら、       わたしに協力しますか? レイン:……は?どういう事? ペッパー:本来、わたしはお前を  憎んでいるわけではないのです。 ペッパー:父さんは意見が合わず  死んでいただきましたが… ペッパー:お前が命乞いをするなら 仲間に入れもよいですよ。     なんと言っても兄妹なのですからね。 ペッパー:お前の持つ宝珠を    連中に投げなさい。        それですべて終わりです。 ククリ:みぎゃー!? ククリ:だから言ったのよ     こいつに渡したら         ネコババされるって。 ククリ:あ、この場合       返してくれるわけか。       いや、問題はそこじゃなくて! ククリ:裏切られたー!      殺されちゃう! レイン:わたしに人を殺せって   言うの?そんなの出来るわけ…っ ペッパー:おや?         そんな筈ないでしょう。      お前にできないはずがない。 ペッパー:自分の父親に手を下した お前に、今更善人ぶりは      似合いませんよ! レイン:い――――――――― レイン:――いやあああああああ! スネイク:ど、どういうこった? リチャード:レインの父親は    ペッパーが殺したと聞いていたが…? ペッパー:ほっほ。        そんな言葉を真に受けたんです?  心外ですねえ。 ペッパー:父さんは正真正銘、   レインが手を下したのです。 レイン:やめてッ 聞きたくない! [過去] ペッパー:レイン、父さんが    仕事道具を忘れてしまったようです。届けてもらえませんか? レイン:ちょっと、兄さん、    これって危険な宝珠じゃないの?  父さんが言ってた… ペッパー:(既に伝えられていたか。だがそんな事もあろうかと。) ペッパー:何言ってるんです。これがそれな訳ないじゃないですか。   父さん、何て言ってました? レイン:集めたら危険だって… ペッパー:ほら、ここにもう2つ。 レイン:バ、バカッ 危な―――! レイン:…… …?……? ペッパー:ほら、         なんともないでしょう?      これは全然関係ない宝珠です。 レイン:ほんとだ。        わかったわ。父さんに届けてくる。 ペッパー:まあ、偽物なのは    こっちの2つの方なんですが。 ペッパー:さっ、さっ。      わたくしも準備しませんとねぇ。 (場面変わって) *:こんなところに連れてきて   何の用だ? *:(最近ペッパーの様子が    おかしい…) *:(サートゥラクラッドは    別々に保管して…         念のためひとつ持ってきた。) *:(問題はないと思うが…) ペッパー:父さん。前に言った話、 覚えていますか? *:サートゥラクラッドを     有効に使うという話か?      馬鹿馬鹿しい…! ペッパー:考え直して       もらえませんかねぇ。 *:聞く耳持たん! ペッパー:残念です。 ペッパー:それでは さよならです。これが何かわかりますか? *:!サートゥラクラッド…!   お前も持ってきていたのか…! ペッパー:はっは 父さんの考える事くらいわかります。自分でひとつ  持ってきたのでしょう? *:くっ!だが浅はかだな。    2つではたいしたことはないし、  俺が今捨ててしまえばいいだけの事! ペッパー:そうはいかないのです。 レイン:父さーん! *:レイン…!?なぜここに――― レイン:忘れ物を持ってきたの。  はい これ! *:―――――!!        それはっ…サートゥラクラッド!! *:レイン この場から離れろ! *:(ぐ…この通路 袋小路か?  今捨てたらレインに被害が…!) ペッパー:そうは行きません。 ペッパー:さて、この       サートゥラクラッドをレイン、   お前に投げるとどうなるでしょうか? レイン:わ、わあああ! 何!? レイン:やだあ! *:レイン、           こっちに来ちゃだめだ…!     父さんもひとつ持ってるんだ! *:(このままじゃ        ふたりとも死んでしまう…!) レイン:あっ! レイン:と、父さん!? *:くそおおおお         謀ったなペッパーァァァァァ! ペッパー:仕方ありませんねえ。  わたしの言う事を聞かないから   こうなるのです。 *:うぐわあああああ! レイン:父さん!父さん!? レイン:いやーーーーッ!! ペッパー:さようなら、父さん。 レイン:うあああ、あああああああ! [遺跡に戻る] レイン:あああ、ああっ      わたしが…サートゥラクラッドを  持って行ったりしなければ…! ククリ:でもそれ あんたのせいって言うか、             ペッパーが騙しただけじゃない。 アルマド:知らずとはいえ、    父親の殺害に加担させられて    しまったのです。 アルマド:その苦しみは      いかほどのものか。簡単に自分を  許せはしないでしょう。 ペッパー:どうやら そこで    後悔しているだけが        お前の望みのようですね。 ペッパー:でしたら もう     何も言いません。 ペッパー:――楽にしてあげますよ。おやりなさい! ペッパー:! ペッパー:…おやおや、それは   いったいどういうつもりです? ペッパー:レインの身の上を聞いて、同情してしまったのですか? ペッパー:金の亡者のくせして。  そいつはわたしの敵ですよ?    契約はどうなったのです。 ペッパー:ああ、どうせ      殺すんでした。どうでも      よかったですね。わはは。 スネイク:こ、このやろー 後で  ぜってえ ぶっ飛ばしてやる! レイン:う…あ…う… レイン:どうしてあなたは… レイン:わたしはこんな奴で…   守る価値なんか… リチャード:お前の価値なんぞ   興味ない。 リチャード:お前が頼んで、    俺がそれに応える         ――だから守るんだ。 レイン:―――――――! レイン:うう…ううう…! リチャード:ペッパー。      お前との契約は解除させてもらう。 ペッパー:は、何を今更。むしろ  まだ続いてると思ったのですか? ペッパー:利用したと、これだけ  分かる形でお伝えしないと     気づかないようですねえ。 ペッパー:お人好しなことで。   どっちにしろ           どうでもいい事ですがね。 リチャード:利用しただとか、   裏切っただとか… リチャード:そんな事は      どうでもいい。 リチャード:許せないのは…俺達に 依頼しておきながら、はじめから  成功を信じていなかった。 リチャード:俺達は、叶えてほしい という思いに応えて        依頼を引き受けるんだ。 リチャード:依頼人の人となりだとかやってきたことに         興味はない。 リチャード:元暗殺者…一般的には 極悪人と言われる人から      依頼を受けたこともある。 リチャード:孫を守ってくれ――  その思いが本当だったからこそ、  引き受けた。 リチャード:それなのに、あんたは はじめから成功しないと      分かっていただと…? リチャード:そんな依頼は、    引き受ける価値もない…! ペッパー:んんー?何を言っているかよくわかりません。        負け惜しみですか? ペッパー:レイン、どうです    幻滅しませんか? ペッパー:そいつの隙だらけの背中を攻撃して、殺したら        許してあげないこともないですよー レイン:…… レイン:あなたの言葉には     重みがない。 レイン:全然、信用できないわ…  よっぽど彼らの言動のほうが    信頼できる。 レイン:そう、敵対してた頃でさえ。 レイン:だからお願い―――    助けて。             そして、ペッパーをやっつけて! リチャード:――――任せろ! ペッパー:!そう来るか!     みなさん、お願いしますよ! ククリ:やれやれ。でもリーダーが 引き受けた依頼だもの。チームで  協力して解決しないとね! アルマド:そうですね。 アルマド:ただ、わたし      打たれ弱いんですがどうしましょう。 アルマド:やああん! スネイク:また出しゃばりやがったなもやしめ! スネイク:てめえは後ろで     ばかみたいに花火かましてるのが  お似合いだぜ! アルマド:魔術士をなめているとしか思えないお言葉。 アルマド:でもその通りなので   引っ込みます。 リチャード:そう卑屈になるな。  お前がいなけりゃ、        成り立たないんだ。 アルマド:ドキッとしちゃいます。 敵の攻撃より不意打ちです。 ペッパー:さあ、         やっておしまいなさい! ペッパー:殺した数だけ      料金に上乗せしてあげますよ! リチャード:話にならないな! アルマド:おや。         出遅れてしまいますね。 アルマド:――――ラオ・レン ペッパー:ば…ばかな!?     高い金払って雇った連中だぞ! ククリ:それじゃ、        無駄金になっちゃったわね。 スネイク:人の価値を       金でどうこうできると思ってる時点でまぬけなんだよ! アルマド:ごもっともですが    スネイクが言うと変な感じですね。 スネイク:しねー! ペッパー:ぐぐぐ…くそー! レイン:(ああもう くそっ…   なんだろう、           何で彼らを見てると――) レイン:(こんなにも…      勇気づけられるんだろう) ペッパー:うぬぬぬぬぬ… ペッパー:むむむむむふぬぬぬ! ペッパー:ふのぉおおおああああ! ペッパー:やれやれです。     こんな目に会うなんて、      今日は散々です。 リチャード:そいつは悪かった。  だが、明日以降も         もっとひどいと思うぞ? ペッパー:何を言っているのです? あなた方がここで死んでしまえば、 わたしの日常は帰ってくるのです。 スネイク:負け惜しみか!?    てめえには なんにも残ってねえぜ! ペッパー:これを使うのは     嫌だったのですが。どうしても   目立ってしまいますからねえ。 ペッパー:ま、この際       そうも言ってられません。 ククリ:は?何言って… レイン:(あれは…なんてこと!  3つ集まったサートゥラクラッド!) レイン:みんな避けて――――っ! リチャード:な、なんだとおおお!? リチャード:ぐぐ、ぐ…      なんたるざまだ… リチャード:あんたもその宝珠を  持っていたなんてな…! ペッパー:わたくし 用意周到だと 言ったでしょう。 ペッパー:油断して        チャンスを逃すことなど      許せませんからね。 ペッパー:さて、         好き勝手やっていただきましたが  これで終わりです。 ペッパー:こんなに言う事を聞かない請負人は初めてですよ。 ククリ:う、うー         殺すつもりだったくせに      よく言うわ。 ペッパー:そうでした。おっほっほ。 ペッパー:とは言え、落とし前を  付けていただなければ       気がおさまりません。 ペッパー:簡単に死なないで    くださいね?威力の調節など    できないのですから。 リチャード:ぐわああああ! スネイク:リチャード!? リチャード:がっ―――はっ…! ククリ:お願い!やめて!     死んじゃうわ! ペッパー:だから         そのつもりなんですってば。    お忘れですか? ククリ:くそおおおお、ちくしょー! レイン:(ここまで来て…     もうどうしようもないの?) ペッパー:ここの宝珠をあなた方に そろえてもらうことは       出来ませんでしたが… ペッパー:まあ、また適当に誰かに 犠牲になってもらって       融合させましょう。 ペッパー:わたしはそれを     取りに来るだけでいいと。おほほ! アルマド:既に持っているというのにまだ必要なんですか? ペッパー:多ければ多いほど    よいのです。力はあるに      越したことはありません。 アルマド:ひとつ         聞いてもいいですか? アルマド:あなたはそんなに    力を集めて…           一体 何をしようというんです? ペッパー:そうですね… ペッパー:王国転覆でも狙って、  王様にでもなると         面白いかもしれませんね。 ククリ:な、何言ってんの。    そんなのできるわけ… ペッパー:できますとも。     それだけの力があるのですから。 アルマド:ああ、         あなたの野望が大きくて、よかった。 ペッパー:? *:動かないで!リーグレンギルド 監査委員会よ! *:今の話は聞かせてもらったわ。 *:国家反逆の意思ありとして   あなたたちの身柄を一時拘束します! ククリ:監査委員会…?ギルド間の いざこざとか、騎士団と協力して  治安活動してる あれ? *:王国転覆なんて…       許されることではないわ。     わたしたちは悪事を見逃しはしない! ペッパー:くっ、なぜそんなものが こんな場所に? ペッパー:事前に知りでも     しない限り、動くはずが      ないじゃないですか…! *:疑いある行動は事前に     つかんでいました。 ペッパー:な、なんですと… アルマド:わたしも        不安だったんです。だから、あなたと同じで 策を用意しておきました。 アルマド:確かに、        確固とした証拠もないのに     ギルドの上層は動かせない。だから… アルマド:国王への脅迫状と、   詳細な襲撃情報を         ギルドにお送りしたんです。 ペッパー:は?わたしは      そんなもの計画していない! アルマド:ええ、ですから     リチャード事務所の名で。 リチャード:な………       なんだあああとおおおお!!? *:さあ、敵は奥の        依頼請負人たちです。ついでに   その怪しげな男も拘束しなさい! スネイク:げえー!?       お上に取っ捕まるのは勘弁だぜ!? アルマド:じゃあ         逃げるとしましょう。すたこらら。 アルマド:ラオ・セイレーン! *:っっ…っ… *:な――――          なんてこと!?逃げられた! ペッパー:逃げたですって?    だってこの先行き止まり… ペッパー:…… *:お、追いかけなさい!     その男も捕獲して! ペッパー:冗談じゃない!     わたしも逃げます。 ガウガウ! ペッパー:ぎゃうん!? ペッパー:な・ん・ですとー!? *:さあ、            今のうちに取り囲みなさい! ペッパー:ば、ばかな…      このわたしがー!! [外にて] ククリ:やれやれ。        なんとかなったわね。 ククリ:アルマドったらいつの間に あんな奥の手を用意しておいたの? アルマド:わたしには       謎しかないのです。 スネイク:うそだぜー お前にゃ  もやし成分がたっぷりとー! ククリ:助けるんじゃなかった。 レイン:あなたたち…       ペッパーの依頼を引き受けてたのに…敵対して… レイン:でもわたしを助けてくれて… レイン:なんて言うか…その――― ありがとう。 ククリ:気にすることはないわ。  信念曲げてまで          任務続行できなかったって事だから。 アルマド:信念ってなんです? ククリ:めんどくさく無いこと。 アルマド:普通の仕事したほうが  いいんじゃないですか? ククリ:で、あんたはどうするの? ククリ:いくらあいつが      取っ捕まったって言っても―――― ククリ:あの宝珠は没収かも    しれないし、しばらく自由もないかもしんない。でも、 ククリ:きっとまた のさばって  悪だくみするでしょうね。あんたの 目的は果たせてないんじゃない? レイン:ううん――― レイン:それは、もういいんだ。  復讐は、もういい。 レイン:あいつを許せないのは   変わらない。ずっと、きっとそう。 レイン:でも、わたしの      歪んだ思いのせいで        ヘディを…失うところだった。 レイン:父さんを目の前で失ったのにわたしは一体何を考えてたんだろう。 レイン:復讐が大切なものを壊すなら復讐なんてどうでもいい。     全然、重要な事じゃない。 レイン:わたしは―――      この子が生きててくれて      ほんとに…よかった――― ククリ:うん。いいんじゃない?  ちゃんと反省して、成長する子は  お姉さん好きだわ。 スネイク:まじかあ?       生意気な小娘とか言ってたくせによ。 ククリ:ああ、まあ        あんたは対照的だわ。 アルマド:からい。 リチャード:うぐぬー       な、なんて事だー… リチャード:またしてもギルドを  敵に回してしまったぁ。 リチャード:都を舞台に      人々の信頼を勝ち得ていくはずがああ スネイク:リチャード頼むぜ。   シャンとしとくれよぉ。 アルマド:仕方ありません。    しばらくギルドからも王宮からも  追われるでしょう。 アルマド:こんな悲しい偶然、   滅多にないことなのですから。 ククリ:え?偶然? え、どの口? リチャード:ぼ、ぼく       何やっても失敗ばかりだー ククリ:やれやれ…ね。 レイン:え、え…?何で、     そんなばかみたいに落ち込んでるの? ククリ:何よー文句あるの?    うちのリーダーに         ケチつけないでくれる? レイン:…… リチャード:ぼくは信頼も得られない依頼請負人なんだー わは、わははー レイン:そんなことない。 レイン:あなたの考える信頼が   なんなのかは知らない。 レイン:だから、もしそれが    大勢の人から認められるって事なら…失敗してるのかもしれない。 レイン:でもわたしは知ってる。  あなた達が信頼できるって事。 レイン:お願いをしたら、     きっと 叶えてくれるって知ってる。 レイン:十分、素敵だと思うわ。 リチャード:そうとも。      それが俺の望みなんだ。 リチャード:危険な仕事だ。    見返りがなきゃ やってられない。 リチャード:その見返り…やりがいをくれるのは、いつだって依頼人。 リチャード:これに勝ることが   どこにある? ククリ:この立ち直りの早さ。   それがリチャードなんだけどね。 アルマド:そんなところがス・キ… ですよね? アルマドを吹っ飛ばす。 アルマド:無言で、とは      また斬新な…! スネイク:アルマド、実はバカだろ。 [エピローグ]     アナザートラスト レイン:トッカントッカン     えんやこら! レイン:よーし、広いところに出たわヘディ。この先に何があるか    楽しみね。 レイン:(父さん…わたし、    父さんと同じ道を進むよ。) レイン:(別に意志を継ぐとか   立派なこと考えてるわけじゃ    ないけど…) レイン:(きっとわたしも これが 好きだから。好きなことをやれてる 今は、楽しいわ。) レイン:(あの時の連中は、    今はどうしてるのかな…) 素材提供(2次利用は禁止です): Dot.Shoot Workshop スペリオン様 気まぐれ虎煌の素材保管庫     虎煌様 T&Dtkool&dot          ゴン太様 ククリ:せまーい。いつまで    こんなとこで隠遁生活なのー?   ぶーぶー スネイク:何だ?ブタちゃんか? ククリ:ふん…そんな中傷じゃあ  心は動かないわ。 ククリ:スネイクこそ。      ゴムボールみたいなあんたが    こんなとこで缶詰で、耐えられんの? スネイク:ああ?なに言ってんだ。 俺はそんなの… スネイク:…… スネイク:ぎゃあああ!忘れてた! さっきまで退屈で死にそうで!   うおお思い出したくなかったー! ククリ:より良い生活するために  仕事してんのに          なんで苦労を強いられてんのかしら。 ククリ:落ち着いて考えたら    あたしたちバカじゃないかしら。 スネイク:ぎゃあああー! ククリ:とか言いつつ 毎回進んで 飛び込んでっちゃうんだから。 ククリ:危なっかしくて      目が離せないじゃない。もう。 スネイク:ぐぎぎぎぎぐうぐう!? ククリ:…… スネイク:おおおおお… スネイク:おおお、おおっ――お!? ククリ:うるさーい!       2時間に1回それじゃないの!   いい加減慣れろ!! WOLF RPGエディターWiki    (イツ様) RPGドット            monta!様 First Seed Material http://www.tekepon.net/fsm/modules/refmap/   REFMAP様 *:ああっアルマド様…      よくご無事で…! *:知らなかったとはいえ、    わたくしの行動のせいで      あなたを危険にさらすなんて… アルマド:あなたに罪はありません。むしろご協力に感謝しています。 アルマド:あなたの力添えがなければあの場を切り抜けられなかったかも しれない。 アルマド:ありがとう。 *:ふーん、そういう事。 *:ベル様…!?         こ、これはその…! アルマド:おや、あなたは     いつぞやの。 ベルティーナ:べルティーナよ。 アルマド:あなた方にも感謝します。 アルマド:ナイスなタイミングで  登場していただいたおかげで、   ペッパーを捕えることができました。 ベルティーナ:自分たちをに餌して ギルドを動かすだなんて。     ダシにしたってことね。 ベルティーナ:あの脅迫状だって、 本来それだけで極刑ものよ。    わかってるの? *:アルマド様を責めないで…!  責ならわたくしが…! ベルティーナ:あなたギルド事務の 人間よね?見たことあるもの。   そんなキャラだったかしら… アルマド:わたしと        関わったばっかりに… *:はい、わたくしアルマドお姉様に染められてしまったのです。 アルマド:え、そっち? アルマド:まあそっちでもいいか。 ベルティーナ:リチャード事務所… ギルドはあなたたちを警戒するわ。 しばらくおとなしくすることね。 アルマド:それはお約束できません。リチャードが決めることですからね。 ベルティーナ:聞いてなかったの! 今度こそ何かの罪で捕まっても   知らないから! ベルティーナ:…!…! ………… ベルティーナ:まったく。     羨ましいことね。 ベルティーナ:自由なリーグレン、 天下のギルドって言っても結局   王宮の手足になってる所もあるわ。 ベルティーナ:あなた達みたいに  何のしがらみもなくやっていけるのは羨ましいわ。 アルマド:こちらに来れば     いいじゃないですか。 ベルティーナ:馬鹿言わないで。  羨ましくても、ギルドの仕事に   誇りを感じてないわけないじゃない。 ベルティーナ:わたしの仕事が   大勢の請負人を守り、       リーグレンを活性化する。 ベルティーナ:あなた達には決して できないことだわ。 アルマド:確かに。じゃあ、    行くしか無いようですね。     われわれは、お互いの道を。 *:お供いたします。 ベルティーナ:だめに       決まってるでしょ。 *:わあああ! アルマド:無常。 Elphin様 邪神の島             rain.flavor様 Extra Ocean           http://page.freett.com/extrier/    extrier様 *:うお、リチャード。 リチャード:ああ、お前か。    偶然だな。こんな所で会うなんて。 散歩か? *:んなわけねーだろ。      依頼探しだよ。 *:ちくしょ、あんたの勧めで   始めたはいいけど、全然依頼なんて 来ないじゃないか。 *:どーすんだよ、どーすんだよ。 なんか、ギルドにも入れなかったし。 リチャード:? *:ギルド加入の時に紹介の請負人を言うだろ?あんたの名前出したら  いい顔しなかったんだけど。 リチャード:ああ、俺の事務所は  ギルドから危険視されてるからな。 ランクAくらいで。 *:なな…な… リチャード:そいつはいけないぞ。 お前も俺と同類と見られて、    ギルドから危険視されるかもな。 *:ギルド加入などもってのほか。 モグリになるしかないな。 *:…あぎゃあああ!? リチャード:ひとつの選択だと   思うがな。こちらの道でしか    得られないものもある。 *:し、知るかー!まず目先の   おまんまの事で困ってんの俺は! きゃああああ!          だ、だれか、助けてー!! リチャード:何だ?事件か?    仕事になると…いいけどな! *:あっ――――!        くそっ飯の種を奪われて たまるか! CyberMarine          オメガ様 般若's MIDIの里         般若様 魔王魂              KOUICHI様      制作:cocotori      Fin           Enterで終了します。 [NPC、オブジェクト] キアプラムを手に入れた。 筋を斬りつけ力を削ぐ。      敵単 体力DOWN。       持続時間ランダム 幅広い知識により適切な薬を処置。 味方単体 毒回復。 魔術の本場より取り寄せた、    格の高い術士のための服。     物防25、魔防15 2枚の鋼板を張り合わせた頑丈な鎧。物防45 ヘヴィプレートを手に入れた。 ここから先は王宮になります。   御用のない方はご遠慮を。 リチャード:うぐぬー、      ぼくは役立たずだー *:ブローム王もすくすく成長されてもう8歳。セントファーンもますます発展してきますわね。 *:依頼請負人かっこいいなあ。  おいらも大きくなったら      ギルドに入ろっと! *:パパが、この世界にはたくさんのおくにがあるって言うけど     よく分からないの。 *:だって、海の先って      何度試しても 見えないじゃない? *:平和なもんじゃ。ちょっと前まで大陸内で戦争してたとは思えんな。 ここから先は 行っても仕方ない。 *:こんにちは。ギルドにようこそ。護衛・用心棒の依頼は、      ここでどうぞ。 *:こんにちは。ギルドにようこそ。国際問題への依頼は、       ここでどうぞ。 *:こんにちは。ギルドにようこそ。長期継続の依頼は、ここでどうぞ。 *:こんにちは。ギルドにようこそ。ギルドに加入登録なさる方は、   ここでどうぞ。 *:こんにちは。ギルドにようこそ。悩み相談の依頼は、ここでどうぞ。 *:こんにちは。ギルドにようこそ。ここは秘密のま・ど・ぐ・ち♪ *:騎士団はあるが、       国民一人ひとりの問題を      解決してくれるわけじゃないからな。 *:請負人のギルドがあると    何かと便利だ。 *:横入りしちゃだめよ。 *:王都のど真ん中に、      ギルドの建物作っちゃうなんて   さすがはリーグレン。 しっかりした作りの狩猟弓。攻撃力30 材料の鉱石により赤く輝く剣。   攻撃力45 狙った獲物は逃がさない。     使いやすい短剣。攻撃力33 一般的な杖。攻撃力20、魔攻20 中央大陸に広まる回復の実。    単体HP150回復 MP回復の薬。苦い。        単体MP100回復 神の涙が奇跡を起こす。      単体戦闘不能回復(HP150) 体内の毒を急速除去。単体毒回復 火系基本術。最低基本値60 応急処置により傷を塞ぐ。     味方単体回復。最低基本値90 胸部を保護する一般的な鎧。物防30 軽く、身動きのしやすい身体防具。 物防20 術士用の身体防具。オマケ程度に。 物防15、魔防5 みなさんこんにちは。       このゲームを手に取ってもらって  ありがとうございます。 このゲームは、1時間程度の短編RPG…の、そのまた体験版なので、    非常に短いです! 完成してから公開しろ!…と    お思いの方、本当にすみません。  鋭意製作中です。 プレイして、少しでも興味をもって いただけたら           完成を楽しみにしていてください。 それでは、お楽しみください… 体験版はここまで!ぜひ      完成を楽しみにしていてください。 素材利用:スペリオン様 虎煌様  ゴン太様 イツ様 monta!様    rain.flavor様 REFMAP様 extrier様 オメガ様        Elphin様 制作:cocotori *:ここから先は王宮です。    御用のない方はご遠慮を。 *:アドラス王の突然の崩御…   もう、あんな悲しい出来事は    起こらないといいのですが。 *:強くなるには何が必要なんだろ。母さんはとりあえずピーマンって  言ってたけど。 *:ギルドだかが はやっとるが、 きちんと定職につくべきだと    おじさんは思うがね。 *:今日はセデンって町まで    お買い物。遠出楽しいな。 *:おヒゲのおじさんから     アメもらったよ。ママが      すごく頭下げてたけど誰なのかな。 *:摂政のセオドア様は      よく町にきてくださる、      親しみやすい方ですのよ。 *:出土品の中には今も 使い方の わからないものもある。人ってのは 進化してるはずなのに不思議だね。 *:王様、おいらと歳 一緒だって。母さん よく比較するけど     自分だって見たことないくせに。 この先 イベントです。      準備はいいですか? 回復しますか? 広く使われる材料でできたロープ。 攻撃力30 宝珠の力を開放する。禍々しき波動。最低基本値100 鎖を編みこんだ鎧。物防35 チェインメイルを手に入れた。 ソーンパウダーを手に入れた。 しっかりした作りの狩猟弓。    攻撃力30 MP回復の薬。苦い。       単体MP100回復 セーブしますか?