塗りつぶされた箱庭と読み解きの少女

まけ

 作った後の感想など。ネタバレ注意ですよ!


ろうと思ったきっかけなど

 異世界ものが好きなので、本に飛び込む話はいつか作ろうと思ってました。
 綿密な世界観を持ったファンタジーもいいけれど(ハイファンタジーって言うのかな?)、
 異世界に飛び込む話は、突然の不思議な世界とか、見たことのない人々の格好、
 町の姿などを感じられて好きです。

 もう一個の理由は、アナと雪の女王があります。
 みなさん見ましたかね。アナとエルサ。あれ自体は感動したんだけど、
 ただ、お姉ちゃんあまり報われないなと思いました。
 説得する側だけじゃなくて、絶望してしまった側、
 見放されてしまった側に焦点を当てたいなあと思いました。

 そんなこんなで、報われない冬と、
 それでも愛される冬とを描いてみました。
 上手に描けてるかはまた別ですが・・・!
 なのでセーベンネットさんのことを時には思い出してもらえると、
 作者冥利につきます。


ってて思ったこと

 思ったのだけど、これ月光条例よね。
 月光条例も、おかしくなったお伽話を直すお話。
 ま、まじゅ~い。
 でもそこで、作るのを諦めてしまうcocotoriではないのです。
 月光条例って、おかしくなるのは登場人物で、
 その人物が考えそうな葛藤などを説得したり物理でぶっ叩いたりして
 本を元に戻すお話かと思います。
 ぬりはこは、おかしくなるのは物語で、
 大事なものが欠けたりすることで人物もつられておかしくなる
 物語を目指しました。なので、材料が揃わないと説得できない。
 そんな感じで違いを目指してみました。


ャラへの思い

ササ

 主人公ちゃん。
 こういう明るい元気なキャラって わたしそんなに得意でないのですけど、
 雰囲気出てたらいいなあと思います。
 本に飛び込む話の場合、主人公は異邦人なわけで。
 本の中の話に本質的に関われない。空気にならないように、
 かといって逆に本の主役たちを食ってしまってもダメで。
 難しい立ち位置を立派に演じてくれたかなと思います。


ノースポール

 ササを全力で補佐する、騎士。
 そんな存在が自分にいたら、素敵ですよね。
 実際は自分のことだけ考えてくれる人物ってのは居ないわけですけど、
 想像の世界くらい、こんなキャラがいてもいいですよね?
 姿形は恐ろしくても性格は穏やかというギャップがやりたかったので
 あんな形になりました。案外ひょうきんな奴になってくれました。


シャトー

 もう一人の主人公。性格とか、一番悩んだキャラかもしれない。
 ササの存在感を出すために、ちょっとだけ頼りない感じになってもらいました。
 とは言え、それでは本の中の主人公たりえないので、
 後半から自分の意志を強く出していくようになります。
 かわいいおじいちゃん。
 イラストを描くとき、白い服と帽子の感じが、
 何というか給食委員みたいになっちゃってあうあうしてたのはヒミツ。


セーベンネット

 この方もね、そうとう気を使ったんです。
 冬の守護者だけに冷徹で威厳はあるんだけど、
 どこか卑屈で、庶民的な感じを出すようにしました。
 精霊って言ったって、パワーはあっても神様じゃない。
 悩みもすれば間違いもする。だからこそ、
 逆にみんなの説得に心動かされたりもする。
 彼女の立ち位置はけっして悪役ではないので、
 親しみを持って欲しいと思ってそんな感じにしました。


リック

 春の大精霊に対してのシャトー、
 冬の大精霊に対してのリック。対になる存在って結構好きです。
 結構熱血キャラでいいこと言うキャラのつもりですが、
 登場も遅かったし、あまり印象に残らなかったかなと思います。
 どちらかと言うとシャトーを奮い立たせる役なので、
 まあいいかなと思いますが。
 過去の、セーベンネットさんとのやりとりは個人的お気に入り。


フラロワ

 出たよ空気読めない元気過ぎ子ちゃん。
 でも、最後は彼女みたいなのがパーっと締めてくれるのが好きです。
 セーベンネットのところでも書きましたけど、
 精霊は完璧じゃないのでいっぱい失敗をやらかします。
 そんな姿に、親しみを持ってもらえたらなと思います。


マリコ

 ほぼおまけキャラなので、特に語ることもないのですが。
 少女が一人で事務所を切り盛りするのは無理があるよなあと思って登場してもらいました。
 設定的な説得性と、ゲーム的な必要性をうまく融合させるのは難しいなと思います。
 ゲームのヒントを教えてくれるとか、もう少し活躍の場があると
 よかったかもしれないですね。
 いつもお菓子をくれる、素敵なお姉さん。遠慮しても無理やり口に入れられます。

 事務所に戻るの面倒なのですけど、ちょいちょい戻ると面白い話聞けるので
 まだな方は一度試してみてね。